大林宣彦監督『青春デンデケデケデケ』
2004年 07月 16日
第105回直木賞を受賞した芦原すなおの小説『青春デンデケデケデケ』を原作に、1992年に大林宣彦監督が映像化したものです。
1960年代の四国・香川県観音寺市を舞台に、ベンチャーズの『パイプ・ライン』に「電撃的衝撃」を受けた主人公が高校生になりバンドを組み、学園祭で最後の演奏し卒業するまでを軽やかに描いた作品。
大林監督と言えばノスタルジーでセンチメンタルってイメージが浮かびますが、この作品もまさにそれ。
しかし甘ったるさがなくごく軽やかにテンポ良く、ちょっと記録映画っぽく描いているので嫌みな感じは全くなく良い作品だと思いました。
そして、教師を両親に持つバンドリーダー、魚屋の息子、カマボコ工場(かな?)の息子、寺の息子ら4人の主人公達の個性がすごく良かった。
特に寺の息子が世間ずれしている感じが面白くて、「ああ、こんなヤツいたよな〜」なんて思いながら微笑ましく観ました。
たぶんね、「文化祭」とか「クラブ活動」とか「初恋」なんて言葉にほわっと反応してしまう人はニヤニヤしながら、あるいは胸をキュンとさせながら観ることが出来ると思います。
まあおそらくほとんどの人の心の琴線に触れる作品じゃないのかな。
ただ最初の語りの部分はあんなに長くなくて良いのにって思いました。
久しぶりに青春映画を観ました。
たまにはこんな映画も良いな。
本日の1曲:
『Bernadine』
(Pat Boone『Super Selection』←CD)